●ノミの予防、なぜ必要？

なぜ必要か。

それは、「愛犬・愛猫および飼い主様がノミによる被害を受けないため＝ノミによる疾患にかからないようにするため」です。

①ノミが動物に寄生すると吸血します。→大量寄生によって貧血が起こります。刺されたところが皮膚炎になることも。

②その際、ノミの唾液が動物さんに入ります。→ノミアレルギーを発症することがあります。めっちゃかゆい。

③ノミが寄生虫（瓜実条虫）を持っていると、毛づくろいでノミごと口にしてしまった愛犬・愛猫の便には瓜実条虫（サナダムシ）が出てきます。→寄生虫疾患のため、駆虫が必要になります。肛門に米粒みたいなのがついてたらドキッとしてください。

そして、人においても、刺されたらかゆいし、ヘモバルトネラという菌をもっているノミに寄生された猫ちゃんに引っかかれたり咬まれたりすると、「猫ひっかき病」という病気になって、高熱やリンパ節の腫脹などが認められたり、免疫力が低下している方では、重症化することがあります。（院長は若かりし頃かかって、高熱に冒されていました。）

 

●どうやって予防するの？ず～っと予防しないといけないの？

ノミは13℃を超えると活発に繁殖するので、１つの目安はこの数字です。

ただ、室内にノミを持ち帰ってしまうと、室内は年中13℃を超えていることが多いと思いますので、そのリスクを考えると年中予防するのもアリです。お散歩コースや、他の動物さんとの接触も踏まえて時期をご検討ください。

予防自体は、いくつか方法がありますが比較的簡単です。

 

・塗布タイプ（スポットタイプ）のお薬を使う

約1か月ごとに、首の後ろあたり（振り返っても舐められない部分）に、お薬を塗布します。

ワンちゃんでは、フロントラインプラスやレボリューション、

ネコちゃんでは、フロントラインプラスキャットやレボリューション、それにブロードラインなどのお薬があります。

いずれも、ノミ以外にも薬によってさまざま効果があるので、どれが適切かお尋ねください。

つけ方　⇓⇓⇓

毛をかき分けます。

毛の上ではなく、地肌にお薬を付けます。

何か所かにわけてつけてください。（薬がそこそこあるので、垂れないように）

完了！

 

・チュアブルタイプ（おやつタイプ）を使う

これはワンちゃんだけになりますが、おやつタイプもあります。

月に一回ただただ食べればOK。

残さずに。

完食でお願いします。

 

当院で取り扱っているのは、ネクスガードといって、大豆が入っているので、大豆アレルギーがなければ使えます。

シャンプーを頻繁にする場合や、塗布タイプが苦手な場合、多頭飼いの場合もお互いが塗布された薬を舐めあってしまうこともないので、使いやすいです。

見ていると、たいていのワンちゃんは食べてくれます。

が、、、好みが結構あるワンちゃんだと、プイっとなることも。

製薬会社さんが、味の見本を作らない代わりに、食べないときに保証してくれるので、一度試してみるのもアリです。

 

ノミについて今回ご説明してみました。

ご不明な点や、どうしようかな～と悩まれる場合は、遠慮なくご相談ください。

マダニについても、またの機会にご説明させていただきたいと思います。