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猫伝染性腹膜炎(FIP:Feline infectious peritonitis)の治療について①

これまでも猫伝染性腹膜炎(以下、FIP)の猫ちゃんの治療経験がありますが、最近特に連続して、FIPの子猫さんを治療する機会がありました。

FIPと言えば、以前は『不治の病』として知られており、診断された場合には我々獣医師も辛い宣告をせざるを得なかったのですが、近年治療薬として可能性のある薬が報告されるようになってきました。

治らないとされてきた病気が今は治療薬がありますとお伝え出来ることは獣医師としても、もちろん愛猫家の方々にとってもとても嬉しいことですよね。

我々臨床獣医師として有効なお薬の登場に際し、治療における知識をさらに習得することは非常に重要であり、この度、改めてFIPの治療について文献を片っ端から読んでみました。多くの文献を要旨(まとめ)だけでなく、論文の全文読んでみて気付くこともたくさんあり、新しい発見や選択肢も得られました。

この薬の良い情報(効果、成績)だけでなく、そもそもこの薬はどういったものなのか、使用する上での注意点やリスク、もしもこの薬を様々な事情で選択できなかった場合において、「この薬の選択ができないなら他の治療はないです」と言ってしまうことがないように、他に提案できる選択肢は本当にないのか、など、多角的に知識を深めました。

そこで今一度FIPの病気・治療についてまとめたいと思います。

【次回(猫伝染性腹膜炎(FIP: Feline infectious peritonitis)の治療について②)へ続く】

 

参考)

FIPに有効な可能性のある治療

・GS−441524

・GC−376

・ポリプレニル免疫賦活化薬

・イトラコナゾール

・シクロスポリン

・クロロキン

・抗TNF-α

・カモスタットメシル酸塩

・ネルフィナビル

・MUTIAN