病気について

狂犬病(きょうけんびょう)

狂犬病ウイルスの感染により起こる最も重要な人獣共通感染症の一つで、発症すればほぼ100%の確率で死亡する疾患です。

私が学生のときに感染症学の授業で、犬やヒトが感染している映像を見ました。痙攣する人や水を怖がる犬の様子(神経症状の1つです)などかなり衝撃的な映像でした。

最近のニュースでは、これまで清浄国として扱われていた台湾で、野生のイタチアナグマに由来した検体を検査した結果、 狂犬病であることが確定診断され(2013年7月16日台湾行政院農業委員会発表)、これに伴い2013年7月17日より台湾を狂犬病の非清浄国として扱われることになりました。

日本では1957年以降発生がないとはいえ、狂犬病予防法にのっとりヒトを守るため、犬をはじめとする哺乳類を守るためにも、年1回の予防接種が勧められます。
※狂犬病予防法では、生後91日齢以上の犬で、年に1回狂犬病ワクチンの接種が原則的に義務付けられています。

原因

狂犬病ウイルス(Rhabdoviridae, Lyssavirus)を保有する犬・猫およびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っかかれたりしてできた傷口からの侵入、 および極めて稀ですが濃厚なウイルスによる気道粘膜感染によって発症します。

潜伏期

平均1~2ヶ月(1週間から1年4カ月)
咬傷の部位により異なります。

宿主

狂犬病と呼ぶように “犬”がついていますが、ヒトをはじめ、すべての哺乳類に感染します。

症状

狂躁型:物事にきわめて過敏になり、狂躁状態となって動物では目の前にあるもの全てに噛みつこうとします。

麻痺型:全身麻痺が起こり、昏睡状態になって死亡。

狂躁型を経ずに終始麻痺症状のみのケースもあります。

予防

犬への予防接種

(参考) 動物の感染症
日本獣医師会(jsvetsci.jp/05_byouki/infect/01-rabies.html
厚生労働省(www.mhlw.go.jp

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